青森県 鎌田林檎園

2020-02-25
鎌田林檎園の園主鎌田さんは青森県黒石市でりんごを作る農家の5代目。就農前は一般企業でサラリーマンをしていたが、農業就業者の人口が減少し続けている日本の農業の将来を考えて就農を決意した。 鎌田さんのモットーは、「りんご作りは仲間作り」だ。りんごをきっかけに、農家をはじめとする様々な人とのつながりが生まれた。そのつながりの輪を大切にしながら更に広げていき、リンゴ農家としてサスティナブルな経営を行っていきたいと考えているそう。 第二回目の生産者紹介はそんな鎌田さんに、りんご作りへの思いやこだわりについてお話を伺った。 ※写真は、以前森だった場所を農家仲間と開墾して造ったりんご畑

厳しい寒さでりんごが甘くなる

黒石市周辺は真冬になると最低気温が-15℃を下回り、雪で一面真っ白になることもある比較的「寒い」地域だ。 りんごの収穫は8月から11月まで続き、様々な品種をリレー方式で収穫していく。11月下旬になるといつ寒波が到来してもおかしくないので、その前にりんごをすべて摘み取らなくてはならない。気温が氷点下になると果実が凍結し、品質が落ちてしまうこともあるからだ。一方その寒さのおかげでりんごが甘くなるので、この地域のりんごはとても美味く育つ。

美味しいりんごを育てるために

「葉とらず」でりんごを栽培するには、技術と多くの手間が必要だ。できるだけ太陽の光を吸収できるよう「葉づくり」・「枝づくり」は欠かせない。果実生産に適した枝を見極めながら、毎年少しずつ時間をかけて進めていく。 「枝づくり」の作業の一つである枝の剪定は、花が咲く春までに終わらせなければならない。1メートルの雪が積もったりんご畑にはしごを立てて、約3か月かけて剪定している。 また肥料をまく時期は雪が降る直前で、かつ春までにちょうど肥料が土になじむタイミングでなければならないという。なぜなら、りんごは花が咲く時期にもっともエネルギーが必要になるので、その時期に栄養たっぷりな土壌にしなければならないからだ。 りんごは同じ品種の花粉がついても実ができないので、別の品種の花粉で交配させる必要がある。鎌田林檎園では20種類を超える品種のりんごを栽培している。受粉では、手作業や機械での作業に加え、マメコバチやミツバチなどを利用した自然受粉も活用している。

商品出品のいきさつ

規格外や傷ありのものなどは加工業者に卸すこともあるが、中身は変わらないにもかかわらず、非常に安価な売値になってしまうことが多い。そこでより適正な価格での取引を期待し、ウニカの利用を決めたという。

味の「違い」を伝えたい

「りんご祭り」の開催は、鎌田さんの夢の一つだ。りんごは農家ごとに独自の特徴があり、それぞれ味が違う。そんなりんごを食べ比べして楽しみ、農家の魅力を知ってもらう「りんご祭り」を開催したいと考えているそう。 また、りんごの奥深さを知ってもらいたいとも考えている。りんごは「甘さ」だけでなく、「酸味」はもちろんのこと、「苦み」や「えぐみ」も旨味につながっていくのだという。世界には15,000もの品種が存在するが、現状甘さが強いものばかり取り上げられる傾向がある。しかし、りんごの世界はもっと奥深いのだ。鎌田林檎園はそんなりんごを栽培し、多くの人にりんごの世界を知ってもらいたい、その違いを知ってほしいと考えている。
1℃に保たれた倉庫。収穫後すぐに倉庫へ格納すれば、りんごは長期間保存が可能だ
以前は斜面のほとんどがりんご畑だったが、廃業する人が増え少しずつ減っていっている
青森 鎌田林檎園さんのプロフィール